北海道


日本最東端の駅を、今日の最終列車が去っていく

10.10.15執筆


ホーム。サッポロビールの文字の入った駅名標は北海道のほとんどの駅で見られる


記念撮影用にもう一つ駅名標を設置している
 言わずと知れた日本最東端の駅。筆者一行は、北海道訪問の初日、滝川発の日本最長鈍行2429Dに乗車した後、接続する東根室停車の最終列車でここを訪れた。これまで端の駅を一つも踏破したことがなかったゆえ、降りる前にはわくわく感でいっぱいであった。が…
 東根室は、根室本線終点の一つ手前、終点部分は線形がくるっとUターンした形になっているため、終点ではなくここが日本最東端の駅である。だが、ここは既に根室市街地にほど近い住宅地。駅前の人家もちゃんと明かりが灯っていた。直前まで秘境駅ばかりを通っていたため、雰囲気ももうちょっといいものを期待していたのだが、そこはどうしようもなかった。
 ホームには、JR北海道標準の駅名標とおなじみサッポロビール駅名標に加え、日本最東端駅を示す簡単な標識が立てられている。東経145度などというのは、海外旅行経験がないゆえに、もちろん自らが踏んだ土地の中で最東端に位置しているし(もちろん東経180度を最も東の地点とした場合の話だが)、今でも私が訪れた最東端の場所である。まあ、北や南というよりはその達成感には欠けるかもしれないが、日本にはこれ以上東に駅がないと思うとやはり来て良かったという感覚がした。
 今乗ってきたのが根室方面の最終列車なので、ここから根室駅に近い宿まで歩いて行くことに。これが辛かった。北海道の道はどこも碁盤の目状になっていて迷うことはないものの、いつも東京で生活している感覚とは全く違い、どこまで歩いてもなかなか景色の移ろいが感じられなかった。