花のアーチが独特の扇町駅。券売機小屋はこぢんまりとしている
11.5.3執筆
鶴見線本線の終着駅。旅客駅は棒線駅だが、駅からさらに延びる工場への専用線があり、扇町駅は貨物営業のある駅として広い構内を誇っている。
旅客部分は、ホームと券売機小屋だけの簡素な造りで、訪れた夜間は人もまばらであった。駅周辺は住居が少なく、先のダイヤ改正で日中の運転間隔が2時間に拡大されてしまい、電車での訪問は海芝浦駅並みに難しくなってしまった。
折り返しの長い停車時間。静まりかえるホームにカメラを向け、ファインダーをのぞき込むと、缶コーヒーを片手に談笑する運転士と車掌の姿があった。
…12月。寒さだけが、身をつつく。
都会の焦燥を忘れられる静かな空間は、東京と横浜という日本の2大都市の狭間にもあった。