四国地方


立派な造りの木造駅舎。駅名のネオンサインも何故かマッチしていた

11.3.5執筆


高さも十分にとられ、開放感ある広々とした待合室

 高松から高知への大動脈・土讃線にある駅で、電化区間の終点でもある。ここまで多度津方面から多くの電車が乗り入れ、ローカル列車の運行の境界駅ともなっている。
 駅は、近くにある「こんぴらさん」の愛称で親しまれる金刀比羅宮への参拝客のために、1889年(明治22年)に開業。現在の駅舎は、1936年(昭和11年)に竣工したもの。柱や梁をむき出しにし、それらの間を漆喰で固めた英国のハーフティンバーと呼ばれる建築様式がとられたモダンな木造駅舎で、金刀比羅宮を意識した装飾が随所に見られる。
 人の背丈の倍ほどもある正面の重い扉をガラガラと開けると、中は天井の非常に高い、開放感ある広々とした待合室。ベンチが数多く並べられ、国内外からの観光客を迎えている。

 土讃線内でも屈指の立派な木造駅舎。お遍路さんの姿もちらほらする四国の駅の中で、独特の存在感を示し続けている。