関東地方


かつては成田空港輸送で大いににぎわっていたであろう駅。2面4線のうち、1面2線は使用停止

10.7.19執筆


人気もなく鬱蒼としたコンコース。しかし一応有人駅だ


封鎖された柵の向こうには、ボロボロになった旧喫茶店(?)が…


改札外の広場。待ち合わせ場所として機能していたのだろう


東成田駅からは、空港第2ビル駅への連絡通路が設置されている


これまた不気味。漫画にでてきそうな未来の建物のようだ
 成田空港周辺の路線図を見てみると、成田からJRと京成、そして新規開業の成田スカイアクセスが、空港第2ビル・成田空港へと接続している。ところがよく見ると、京成の路線が途中で分岐して、東成田駅なるものが描かれている。これは何なのか。
 実は、この東成田駅、もともとは成田空港駅だったのだ。1978年の開港当時にはスカイライナーも乗り入れ、相当のにぎわいを見せていたことは間違いない。ここから第1ターミナルまで有料の連絡バスが運行されており、鉄道で行くのに非常に不便な空港だと言われていた。1991年に、JRと京成が揃って新駅に進出し、ようやくターミナルに鉄道が直結。その日、この駅の栄華は一瞬にして消え去ったのだった。
 島式ホームで2面4線あったホームは1面2線が使用停止にされ、明かりも消された状態になっていて一種不気味。残されたホームも日中は人はまばらで、利用客は朝晩の空港関係者の通勤に限られるようである。
 清掃などの維持管理が面倒だからか、ホーム上に位置するコンコースも半分は閉鎖された。その中には、喫茶店なるものまで残っており、かつてはさまざまな人が行き交っていたことがわかる。改札を出ると広場があり、日本文化を紹介する絵も展示されていたりして、待ち合わせ場所として使われていたことも伺える。
 改札を出て向かって右側には、空港第2ビル駅へ通じる連絡通路がある。全長は約500m。通路には何の飾りもなく、人通りもあまりないため、これもまた不気味である。突然どこからかロボット軍団が出てきて「シンニュウシャ…ハイジョ…」なんて言われて撃たれそうだ。
 地上へ上がってみると、確かに空港関連施設に囲まれた場所にある。検問をしていた警備員の方に撮影禁止の旨を告げられたため写真はないが、成田空港もずいぶん古くなったなあと感じる場所だ。人通りの多い2ビル駅や空港駅はたびたび改装を受けているため古さを感じないが、改修を受けなければどんどんボロくなってしまう。見た目に騙されてはいけませんなw